お布施に関するトラブルと教訓

ご霊前の封筒

お布施を払うときには、トラブルが起きることがある

お布施に関してトラブルが起きることがあります。
お布施は住職の方にお金をお渡しするものですが、場合によっては遺族とお寺の意向が合わないことがあるのです。

こうしたトラブルが起きると、その対処に時間がかかったり、追加で費用がかかったりすることがあります。
そのためトラブルを避けるために、これまで起きた事例を確認しておくことが大切です。
ここでは代表的な事例と、その教訓や対策について紹介します。

「お布施が高すぎる」というトラブル事例

お布施に関するトラブルとして、まずは「お布施が高すぎる」ということが挙げられます。
とある家族でお母様がお亡くなりになり、葬儀を執り行うことになりました。
このとき住職の方にお布施を払う必要が生じ、家族で相談した上で30万円という金額を支払おうと決めました。

葬儀のときには故人の方には戒名がつけられますが、どのような戒名をつけるかによってお布施の金額が変わります。
家族は中程度の戒名をお願いすることにして、住職の方に相談しようと考えました。
しかし知人に前もって相談したところ、その住職の方がいるお寺で葬儀を執り行ってもらう場合、約100万円ほどのお布施が必要とのことでした。

この金額は家族にとっては高額で、支払うことのできない額です。
そのため家族は、どうすれば良いか悩んでしまいました。

この事例の解決策は、「まずはお寺と相談してみる」ということです。
100万円のお布施がかかる可能性があるとはいえ、まだこの家族はお布施についてお寺に直接相談していない状況です。
お布施は「葬儀を執り行うときの費用」として支払うものではなく、「葬儀を行ってくれたお礼として渡すお金」です。
そのためお布施の金額に正確な決まりはなく、相談することで住職の方が配慮してくれる可能性はあります。

相談してもし悪質と感じられるようであれば、そのお寺での葬儀は控えておくべきです。
もしそうでなく配慮してもらえるなら、検討するのがおすすめです。

もうひとつの事例として、「お寺から言われたお布施の額が高すぎる」という例もあります。
ある家族はお寺から「お布施の金額は50万円です」と言われたものの、高いと感じたため30万円しか支払いませんでした。
しかしこの後お寺から「お布施の金額を伝えたのに、なぜ30万円しか払わなかったのか」と問い詰められてしまいました。

これはトラブルに発展しやすい事例です。
未然に避けるためには、お布施の金額を聞いた時点で、高いかどうかを判断するべきです。
葬儀社などに相談すると、その費用が適切かを教えてもらうことができます。

知識を身につけて、トラブルを避けるべき

このようにお布施に関するトラブルには、さまざまなものがあります。
知識をしっかりと身につけて、巻き込まれないように気をつけましょう。

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