喪中ですが結婚する場合、気を付けることはありますか?

自分の幸せを優先させて良いものか…?

自分の親族が亡くなったことで現在は喪中ですが、結婚をする場合に気をつけることはありますか?という質問を受けることがあります。
実際に、元々結婚をする予定があったカップルのどちらが一方の親族で突然の不幸があり喪中になることは決して珍しい話ではありません。
喪中になってしまったとはいえ、結婚を予定していたカップルにとっては自分達の幸せも大事にしたいとの思いも理解できます。

しかし、喪中であることを考えると、亡くなったご本人だけでなく他の親族に対しても失礼にあたり結婚を心から祝福してもらうことができません。
喪中と結婚のタイミングが重なりそうになった時に注意したい事についてご紹介します。

参考:結婚式、喪中に挙げるのはあり?なし?

一般的な忌中と服喪期間

自分の親族が亡くなった場合には一定期間喪に服することになります。
これは亡くなった親族に対して死を悼み様々な贅沢を慎むことが必要とされており、昔は服喪期間中なら家の中に閉じこもって身を慎むという生活をしていたものですが、現代では仕事を長期間休むわけにはいかないという事情もあり、長くても初七日が開ける頃には仕事に復帰するケースが多いです。

明治時代には忌中と服喪期間について定められたこともありましたが、昭和に廃止された経緯があります。
仏事では明治時代に定められた忌中と服喪期間が目安として活用されており、一般的にも広く認識されています。
例えば父母や夫の場合、忌中は50日で服喪期間が13ヶ月なので、七七日が済むまでは忌中、一周忌までは喪中として捉えるのが一般的です。
ちなみに、妻の父母に関しては忌中や服喪期間がなしとされています。

周囲の意見をよく聞くべき

自分の両親が亡くなった場合については一周忌が終るまでには結婚を控えるべきという考えが一般的ですが、その他の親族については服喪期間が長くても5ヶ月とされていることから、一周忌を待たなくても良いのではないかと考える方も多いです。
確かに服喪期間を過ぎているのであれば結婚を控えなければいけないとは言い切れません。
しかし、亡くなった親族に最も近い立場にある人が一周忌を終えていない段階で結婚式に参列して心から祝福してくれるかどうかをよく考えてみてください。
既に気持ちの整理がついているようであれば問題ないかもしれませんが、まだ大事な人を失った悲しみから立ち直っていない段階ではお祝い事なんてとんでもないと考えるかもしれません。

このような事情も考えられることから、まずはご両親に相談をして親族から理解を得られるかどうかを聞いてみましょう。
自分自身の幸せを優先させて結婚を強行すると、親族からの信頼を大きく損なってしまう可能性があるので、慎重にタイミングを見計らうようにしてください。

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