シンプルになりつつある香典返しの習慣
葬儀に参列する人のほとんどは香典を持参し供えていきます。
ご遺族としては、当然香典を賜った方へ香典返しを送ることが求められます。
香典をくださった方への感謝を示すとともに、故人への生前のお世話の気持ちを表すことができるからです。
しかし、最近では以前よりも香典返しの習慣がシンプルになっています。
一つ一つにご遺族からの感謝状を添付して、自分たちで香典返しを贈るというよりは、葬儀会社が葬儀の運営と同時に、香典返しの作業を代行してすることが多くなっているからです。
ご遺族にとっては、故人の死によって精神的な負担を負うことになりますし、葬儀や行政上の手続き、法要の準備などで、かなり忙しく大変な時期となりますので、こうしたサービスを利用することで負担を軽減することができるのです。
忌明けの2週間前くらいから香典返しの準備を始める
葬儀会社が香典返しに関する作業を代行してくれると言っても、ご遺族の方の準備作業が不要になるわけではありません。
香典返しは、通常五七日忌か七七日忌をめどに送るものですので、忌明けの二週間ほど前から準備を始めるとスムーズに作業ができます。
具体的には、香典をいただいた方々のリストをチェックして、それを葬儀会社に提出します。
また、誰にどのような品を贈るかを検討することになります。
香典返しの品は、すべての方に同じものを贈ることもありますし、関係性や香典の額に応じて変えることもありますので、それぞれの事情を考慮することが肝心です
香典返しに贈るものの品とは?
何を香典返しに贈ったら良いのかということですが、基本的には、使うことができるものを選ぶのが普通です。
具体的には、石鹸やタオル、シーツなどの寝具など、生活用品を選ぶことが多い傾向にあります。
とはいえ、人それぞれ好みや使う物と使わない物とがありますので、カタログを送ってそれぞれの人に選んでもらうという方法を採ることも多くなっています。
香典返しの予算は地域によって差がありますが、一般的に言われることが多いのは、香典でいただいた額の3分の1程度の物を贈るのがマナーとなっています。
お世話になった度合いや、香典の額は人によって異なりますので、何種類かの香典返しを用意して、香典返しのリストを品別に作っていくのが効率的です。
葬儀会社では、分かりやすくリストを作れる用紙やデジタルフォーマットを持っていることがありますので、より楽に香典返しのリストを作成することができます。
様々なすべきことがありますので、忙しい時期ではありますが、故人やご遺族へ示してくださった世話に感謝するためにも、心をこめて香典返しの準備を進めるようにしましょう。